ホーム コラム 競争社会の中の勝者じゃなくてもチャンスはある・・・
競争社会の中の勝者じゃなくてもチャンスはある・・・
 日本の教育は、テストの点数に重きを置いた成果主義です。結果がよければ全て良しとされる風景として目に浮かぶのは、授業中寝ていても、テストの点数が満点だったら先生は何も言わないし、通知表評価は「5」。クラスメートからは、「○○さんは授業中聞いてないのにあんなに出来るなんてすごい!」と尊敬の眼差しさえ向けられることも。

 結果を中心に進めていくことの良い面は、計画を立ててゴール目指してがんばるという達成目標があること。 目標を達成することで、より高度な自分へと高めていけること。がんばり通した後の達成感とその努力の過程を振り返る自分自身の過程が好きという人も多くいます。

 成果主義の難点としては、みんな一緒に一番にはなれないということがあげられます。どうしても順番をつけられてしまうのです。いつも同じクラスの中で同じ試験をするので上位が自ずとほんの一握りの少数組になります。そんな状況の中では、結果が出せない自分はダメ人間だと卑下して落ち込んだり、羨ましさを通り越して周りが恨めしくなることも。相対評価の場合は特にテスト受験者全体の割合%で評価や合否が決まります。そうなると、お隣の友達もライバルです。いつも周りはライバルばかりで、人より良い成績や評価を得ることが人生の主な目的や価値観になってしまった場合、やるせないですね。アメリカの学校の多くが成果主義教育を導入後数年で辞めたのは、このような理由によります。 

 亀の歩みで一歩一歩地道にやっていて、気づいたら高いレベルにいた! というのは駄目でしょうか。向き不向きを見極め、あれこれ手探りで試しながら適合性のある方法を見出し、じっくりと難易度も高めていく。最初から高いレベルになれないだろうかと最短距離ばかりを測り、焦りと希望と自信喪失とを繰り返していくよりもずっとストレスがかからないと思います。結果が気になりだしたらソワソワして勉強も身が入りません。上位に入らない多数のグループにいる場合だって、まだまだ自分の価値の発掘をして自分を高める事ができるのです。自分のペースで、そして自分の尺度で自分自身を大切にすることが、勉強の長続きにもつながるし、ひいてはエクスパート化への道にも通じます。

 教育に対する私の信念は、一人一人の資質や才能や好きな事を伸張することに尽きます。その子が得意なことなら周りよりも上達が早いし、好きだから努力も厭わないでしょう。向いているから周りの役にも立て、得意部分を更に延ばせば自分によりいっそう自信が持てるから、自分以外の人を認めることができるはずです。自信を持つこと。相手を敬うこと。小さな成功体験を通して生きる力の源を自分で発動し、明るく素直でのびのびとした子供でいること。その手助けができたらと考えております。

 季節の変わり目で気温の差も激しい今日この頃。お風邪など召されませんようお気をつけてお過ごしくださいね。
 
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